理科教育講座 生物学分野
小林 恭士 (植物発生生物学、分子遺伝学)
Yasushi Kobayashi (Plant Developmental Biology, Molecular Genetics)
オフィス 1号館2階西

みなさんにとって、「科学する」とはどういうことでしょう?
みなさんにとって、「学び」とはどのようなものでしょう?
そして、「科学者」と「研究者」と「教育者」とを想像したときに、どんな人物像を思い描くでしょう?

ちょっと考えてみて下さい。

卒業研究は大学生活の締めくくりにあり、いっけん、「学びの終わり」のように見えるかも知れません。卒業研究はあくまでも、みなさんがこれから何かをスタートさせるきっかけ。 みなさんが学部や大学院を卒業してもなお、学びや探求の場はみなさんと共にあり続けるでしょう。研究室では日常的に、年上の人や年下の人、考え方が異なる人、決して保証されていない不確実な環境などに接すると思います。それは小さな実社会とも言えます。ある一時期を研究室でともにする仲間と、どのように刺激し合えるか? 自分でどこまでやれるのか? やろうと思えばどこまでだってやれるかもしれない。そんな仲間を僕たちは待っています。

僕たちの研究室は2013年1月30日に発足したばかりの新しい研究室です。これからいろいろなことを新しくスタートさせるチャンスがあります。「植物科学」に関わることなら、基本的に何にでも取り組んじゃおう!という姿勢は持っていたいですね。それと同時に、みなさんとの限られた短い時間を有効に使いたいという目標もあります。「その時点で現実的に出来ることは何なのか?」を考えて、慎重に最善のプランを一緒に練っていきましょう。僕たちの研究室では、不思議に思ったことをなるべくシンプルな方法で解き明かしてゆきます。

2014年4月から2015年3月までの超短期的な研究目標としては、次のような事柄を卒業研究に可能なテーマと考えています。
・アブラナ科植物、ファストプランツ(Brassica rapa)を用いた理科教材開発に関する研究。
・地域密着型教育活動(アウトリーチ)を通した基礎植物科学と教育に関する研究。
・文化を科学的に理解する力(科学リテラシー)を養う応用植物科学と教育に関する研究。
・その他、卒業研究生がこれぞと思う研究。

僕たちの研究室に参加したいと思うみなさんには、配属先を決定する前に何度も何度も研究室に遊びに来てもらうことを強くお勧めします。研究室にいる先輩や指導教官と直接おしゃべりすることによって、感覚的にも論理的にも何かを判断する材料を得られるかも知れません。そしてまた、植物科学に関心を持つみなさんには学部の授業科目「生物学講義UA」を事前に履修しておくことをやはり強くお勧めします。

熱く、激しく、厳しく。自分の目で見たものを、自分の頭で考え、自分の言葉で責任を持って表現できるように。また、そのような自己表現が苦手な人も、限られた時間を一緒に、今しかできないことを、「浅く、深く」楽しんでいきましょう!
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Miyagi University of Education.