理科教育講座 理科教育分野
永田 英治
オフィス 1号館3階東
研究室紹介
★ これまで、科学の学説史・理科教材史研究の成果を踏まえて、理科教材・実験教材の検討、改良研究を行ってきました。科学史(教材)の研究や、授業記録による理科授業研究、科学読み物研究をしたい人も歓迎します。
★ 糸電話教材を改良するのにも、ちょっとした思いつきで教材の改良をしても、無駄に終わることが少なくない。ところが、糸伝話(電話が発明・普及される前の用語で、その事を紹介したのは永田)の初出文献(R.Hooke; MIKROGRAPHIA,1665年、 板倉聖宣・永田の訳は1984年、今の教材の常識を超える顕微鏡観察を知ることもできる)を見ると、金属線を使ったもので、 200mを超えて会話できるものであった。糸伝電話は、実用では伝声管に及ばず消えたが、明治初期の物理教材で取り上げられた「
糸伝話器」も金属線を使ったものである。
ところが、大正期の「児童本位の教育」をとおして、1人1人が作成できるように木綿糸のものが普及した(振動板部分も油紙などに変えられた)。アインシュタインを日本に紹介したことでも知られる石原純は、こどもむけの読み物で、金属線の糸電話作りのおもしろさを呼びかけたが、金属線が安価になった現在も木綿糸の教材が主流を占めている。
オリジナルな発見や教材研究を参考にすると、線材がル−プをえがいても会話できるものや、バネを使ってエコ−がかかるもの、繊維が1本につながった合成糸などで遠距離で会話できるものなど、色々な工夫のアイデアが浮かぶ。ただし、それらをとうして何を学習させたいのかという問題になると、教授法や授業研究も必要になる。
★ 最近では、オモチャ・ものづくり教材や、ハッポウスチロ−ル球で作る1億倍の分子模型づくりを取り上げることが多いです。
科学者の伝記研究を比較研究をする人もいます。
★ 研究室で、毎年、卒業論文集を出しています。図書館にも入っていますが、研究室にも複数置いてあります。参考に見て下さい。
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