理科教育講座 物理学分野
内山哲治  (超伝導物理学,ヴィジュアル教材開発,物理教 育,等)
オフィス 環境教育実践研究センター棟1階東側

【2015年度メンバー】
内山哲治 tetsu-u@miyakyo-u.ac.jp
功刀裕平(大学院2年),佐藤壮(大学院2年),竹ヶ原孝則(大学院2年),中 尾俊介(大学院2年),佐藤響(大学院1年),佐藤諒平(大学院1年)
大越淳史(初等4年),大関勇樹(初等4年),須々田心(中等4年),平田昌敬 (中等4年)

【研究内容】
 私は,宮教大に来るまで超伝導の実験研究を行ってきました。超伝導というのは,電気伝導性の相転移(cf.物質の相転移は固体・液体・気体)で,超伝導転移温度以下で電気抵抗がゼロになる状態のことで,巨視的スケールで見える量子効果の典型です。具体的には,酸化物や金属系の超伝導材料を薄膜状に結晶成長させ,新規構造における超伝導トンネル効果などの特異量子現象発現に関係した研究を行ってきました。現在,宮教大では成膜法の新規開発や薄膜の結晶構造解析,超伝導トンネル接合作製を行い,また理化学研究所仙台支所(青葉山)や東北大(片平キャンパス)の強磁場センターでも実験を行っています。そして,物質・材料研究機構(茨城県つくば市)でも実験を行っています。宮教大以外での最先端の研究施設に触れる機会も多々ありますので,これを利用して広い見識を身につけてもらえればと思っています。
 宮教大に来てから始めた研究として,教材開発および物理教育があります。教 材開発は,シミュレーションや3Dプリンタを用いて,現実から仮想までを創り出 しています。シミュレーションには,プログラミングソフトの一つであるLabVIEW(NI株式会社)EXCEL(MS社)を用いています。 LabVIEWは,BASICやCなどのように文字を書き連ねるテキストベースではなくて, グラフィカルのみでプログラムが構築できるソフトです。フローチャートを書く ように,順々にアイコンを繋ぐだけでプログラムが作成できます。このソフトを 使って,パズルを組み立てるように論理の基本概念を学びながら,教材を開発し ています。3Dプリンタでは,結晶構造やパラボラ等,アイデア次第でどんどん創 造することができます。これら教材開発は,物理に限らず,理科に限らず,幅広 く行っています。作りたい!と思うものをどんどん作っていってもらえればと思 います。これまで,物理・化学・生物・地学・音楽分野で作成例があります。
 さらに,物理教育の研究では,「経験帰納的学習法」という新たな教育法 の提案を行って,実践展開しています。

以上,内山研では大きく分けて3つの研究カテゴリーがあります。最近の研究 テーマを付すと次のようになります。
@超伝導
・高温超伝導体BSCCOバルクの短時間作製法の開発
・Bi2212微小領域の結晶方位評価
・塗布溶融法を用いた積層超伝導薄膜の創製
・塗布熱分解法による超伝導薄膜の結晶成長
・NaCl単結晶成長における強磁場効果
・合金系超伝導MgB2における新成膜法の開発
・超伝導積層型薄膜および酸化物超伝導薄膜におけるジョセフソン接合
・テラヘルツ波を用いた高分子化合物の分光学的研究
・テラヘルツ分光における新しい測定技術の開発
A物理教育
・物理学実験の場としての部活動の利用
・経験帰納的学習法の提案と実践
・「理科離れ」から見えた日本の子供たちの現状
・思考力の向上を目的とした物理学の授業 -簡単な比例で読み解く熱力学−
・企業内教育と学校教育の比較検討
B物理チップス
・3Dプリンタを用いた超伝導リニアモーターカーの試作
・シミュレーションで分かる中和滴定と金属イオン系統分離
・シミュレーションで分かるメンデルの法則
・アニメーションを通した生物学と物理学の捉え方
・物理における“響き”の探究
・水ポテンシャルを用いた熱力学的植物反応シミュレーションの作成と高等学校 での活用
・シミュレーションで魅せる色の物理
・不思議な映像で魅せる日常の法則
・錯視をきっかけとした物理の世界の捉え方

【研究方針】
 うちの研究室では,物理に限らずみんなでいろいろ議論をし,深め合い・助け 合って,「考える」ということを重要視しています。知らなかったらそこで学べ ばいい,それだけです。教員志望であろうとなかろうと,社会で求められている のは,自分で考えることができ,オリジナルなアイデアを発信できる人材です。 そのために,多くの間違いをし,多くの解決策を見つけて社会に出てもらいたい と思います。重要なのは,恥ずかしがらずに議論することと物理の思考方法(単 純なモデルから出発し,より複雑な現象を理解して,さらには一般化する演繹 法)に習熟することです。週一回のゼミを大いに盛り上げて,みんなで鍛えて行 きます。でも,遊ぶときは集中して遊びますから,楽しいことも多いですよ。内山研HPも参考にして下さい。 より詳細な情報が欲しい人は,内山研に来て下さい。是非,苦しんで楽しんで一 緒に研究をしましょう。

【2015年度イベント係(功刀裕平)から一言】
 内山研は教授を筆頭にイベント好きが多数おり、ちょっとした思いつきから 様々なイベントを開催してきました。(流しそうめん、秘境での芋煮、学祭出店、 スキー合宿、フットサルetc..)
 もちろん研究でも皆常に新しいものを追い求め、日々切磋琢磨し努力していま す。何事にも”全力投球!!”そんな人は内山研はいつでも誰でもウェルカムで す!

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