理科教育講座 理科教育分野
渡辺 尚
オフィス 1号館3階

 現在は、理科教育講座として広く「理科・科学」に関する卒業論文を発表しています。研究室としては仙台市教委とタイアップした『子供たちの理科の弱点を補強するためのチャレンジングな指導法改善の支援』や、東北大をはじめ他大学の先生と一緒に『化学を中心とした理科・科学教材のマイクルスケール・スモールスケール実験教材の開発』に力を入れています。また、極限環境である高圧環境下での安全な実験も開発中です。

 過去には、理科全分野にわたって研究発表を高校で行ってきました。高校レベルでは県代表をはじめ、数多くの全国大会受賞や2研究で世界大会(ISEF)出場を果たし日本で初めて同一高校から2年連続入賞(グランドアウォード受賞)を果たしました。中には、アカデミック論文として指導した生徒研究が英語で掲載されたものもあります(過酸化銀樹の研究)。当研究室を希望する諸君は、以下に掲載した今まで行ってきた主な研究を参考にしてください。

 卒論は、今のところ生徒自らが課題(研究)を持ち込んで、ゼミで討論し原案を仕上げて研究・発表するスタイルと、こちらが課題を提案して実行していただくという二者選択のスタイルを取りたいと考えています。課題を持ち込む場合は事前に相談を必要とします。

 宮城教育大の広報誌「あおばわかば」Vol.37(SPRING2018)に、研究室について掲載されました。また、「月刊ままぱれvol.85」2016年5月号の記事なども参照いただければと思います。

 担当の趣味としては、旅行(北海道は平均的な道産子以上に制覇)、テニス(市民大会に出場するレベル)・バドミントン(高校部活動顧問として10年の実績)・野球(少年野球県優勝レギュラー)・バスケット(中学校県ベスト8キャプテン)をはじめとする球技、囲碁(顧問として5年・全国制覇も!)ですので、総合的に当研究室を判断して下さい。

〈今まで行ってきた主な研究および指導〉

【理科教育分野(4年生卒論テーマ等)】
平成29年度
〇地層モデルを用いたボーリング教材の研究 仙台市標準学力検査の結果を踏まえて
Research of the boring teaching materials using the geological model Based on the result of the Sendai Standard Achievement Test

〇小学校教育におけるプログラミング必修の背景と実態の一例
The background of programming compulsory in elementary school education and an example of the realities

〇大手羽を用いた新しい教材の提案 〜小学校理科教育での大手羽の教材性を探る〜
Proposal of a New Material using Oteba 〜Researching Teaching Material of Oteba in Science Education of Elementary School〜

平成28年度
〇火力発電モデルを用いた小学校の理科教育活動 モデルの利用による理解の促進、環境への意識づけ
〇理科教科書における電気分解指導の変遷
〇教育現場におけるドローンの活用と展望
〇小学校における粒子概念の指導事例報告に関するアプローチの傾向

【物理分野】
○君ならどうする?トルネードの科学−自然環境と文化− 宮城アメリカ理解教育研究第3集(2003)p198-201宮城アメリカ教育研究会(宮城教育大学)
○ペットボトルロケットを用いた物資運搬法 第38回全国高等学校総合文化祭ポスター部門文化連盟賞受賞

【化学分野】
○フラーレンの教材としての指導法研究
高校教育におけるフラーレン(C60)の指導法 研究紀要(日本理化学協会) 38(2006)p74-77, 渡辺尚 など
○金墨を用いた科学実験
金墨を用いた化学実験-SCN(次世代化学教育研究会)宮城の活動から- 研究紀要(日本理化学協会) 42(2010)p97-100, 渡辺尚
○半透膜を利用した演示実験の開発
半透膜の演示実験−SCN宮城の活動報告− 研究紀要(日本理化学協会)
43(2011)p79-80, 窪田篤人, 渡辺尚
○アセチルサリチル酸からサリチル酸メチルの合成実験−風邪薬から湿布薬への変身!!− 研究紀要(日本理化学協会) 45(2013)p69-70, 渡辺尚, 窪田篤人
○美(味)しく学べる立方格子の作製 平成25年度化学系学協会東北大会 及び 日本化学会東北支部70周年記念国際会議(2014)口頭発表 渡辺尚
○スモールスケールの有機合成反応−フェナセチンを用いたアセチル化−日本理化教育学会誌(2014)p186-187, 渡辺尚,三好直哉
○化学教育にグリーン・サステイナブルケミストリー(GSC)の概念を取り入れよう―高校・大学教員によるGSCについての学習 その10
第3回JACI/GSCシンポジウム(第14回GSCシンポジウム)(2014) 荻野和子,東海林恵子,渡辺尚,三好直哉
○銀樹〜過酸化銀樹の研究 全国高校生科学技術チャレンジ(JSEC2010)ファイナリスト
Ando S, Hioki T, Yamada T, Watanabe N, Higashitani A. “Ag2O3 clathrate is a novel and effective antimicrobial agent.”J Mater Sci. 2011, 47: 2928-2931
○銅樹の研究 日本学生科学賞 日本科学未来館賞(2011)、全国高校生科学技術チャレンジ(JSEC2012)ファイナリスト
あなたの銅樹は輝いていますか?日本理化教育学会誌(2014)p188-189,渡辺尚
○有機スズを用いたE−ビニルシランの選択的合成
Miwako MORI, Naoshi WATANABE, Naotake KANETA, and Masakatsu SHIBASAKI, “Synthesis of E-Vinylsilanes from Olefins with Vicinal Silyl and Stannnyl Substituents” Chemistly Letters, 1991.1615-1618
○バニリンの合成
「バニリンの新しい全合成の試み〜設計・立案から全合成へ〜」 第11回高校化学グランドコンテスト (2014/10/26)大阪市立大学長賞
○アジサイを用いた色素増感太陽電池の研究 ISEF2014出品(2等賞受賞)、全国高校生科学技術チャレンジ(JSEC2013)アジレントテクノロジー賞受賞
○振動反応に関する研究 日本学生科学賞 入選1等(2013)、入選3等(2009)
○ケミカルガーデンに関する研究 日本学生科学賞 入選3等(2010)
○濃硝酸の反応における色調変化 日本学生科学賞 入選3等(2011)

【生物分野】
○Wilson病モデル動物とされるLECラットの肝臓中に異常に蓄積された銅結合低分子量蛋白質 日本衛生学会誌(Jpn.J.Hyg.)第46巻 第1号(1991),渡辺尚 共著
○蒸散量にみる効果的なツル性植物〜最適な緑のカーテンを求めて〜 日本学生科学賞宮城県審査最優秀賞受賞

【地学分野】
○砂山を用いた防災に関する研究 ISEF2015出品、全国高校生科学技術チャレンジ(JSEC2014)グランドアウォード受賞

【コンピュータ関連分野】
○進行性筋ジストロフィー生徒が輝いた普通高校でのコンピュータ教育 総合教育技術 55(1), 92-94, 2000-04

〈課外活動に関しての報告とその他〉
○世界を見据えた理科教育-普通高校・化学部での取り組み 未来材料Vol.12,No.12(2012)p53-57 渡辺 尚
○セレンディピティを経験して輝いた化学部活動 研究紀要(日本理化学協会) 44(2012)p81-84, 渡辺尚
高校生を対象とした化学教育の高度化(The Advancement of Chemical Education for High School Students) 日本化学会第93回春季総会会誌(2013) 2_G2_17招待講演 渡辺尚29B6
○囲碁部関連(高校部活動での生徒の活躍)
・文部科学大臣杯 全国高校囲碁選手権
全国優勝1回(2014・東北男子初優勝)、準優勝1回(2010)、3位1回(2012)
・全国総合部文化祭 全国準優勝1回(2012)。
・全国選抜大会出場 団体戦3位(2015)、5位入賞(2014)。
・学生十傑戦 8位入賞(2012)
(私個人は、五段〜六段格と推定。科学や本人の生活や人生・ビジネスを多角的に見るために日本文化である囲碁は面白いです。)

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Miyagi University of Education.