川村 寿郎 KAWAMURA Toshio (層位学、堆積地質学、地域自然史学) |
研究内容 |
これまでの研究 (1985年〜1999年)
日本列島の古生代〜中生代の地層について、層序学、構造学、堆積学、古生物学、地史学的な研究をしてきました。主な調査対象は、
1)南部北上帯(北上山地南部の地質区で、日本列島の中で古生代〜中生代の地層が最も連続して分布している)のシルル系〜ペルム系の層序と地質構造、
2)南部北上帯縁辺部の古生界の層序と地質構造、
3)南部北上帯の石炭系−ペルム系の石灰岩類の堆積相と古生物相、
4)南部北上帯のペルム紀\三畳紀境界と三畳系の堆積層序、
5)東北日本の中生代付加体地質区に分布する石灰岩体の岩相と古生物相、
などです。これらと合わせて、
6)北米コルディレラ島弧テレーンの石炭紀〜ペルム紀炭酸塩岩の岩相と古生物相(特にサンゴ・海綿類)、
7)北極圏スピッツベルゲン島の石炭系〜ペルム系の堆積層序と古生物相、
8)南中国のペルム紀古生物礁の構造と群集構成、
などの調査も行いました。
こうした研究は、個人ばかりでなく、研究グループやプロジェクトとしての共同研究もあり、研究室の学生との共同・協力による研究も含んでいます。
最近の研究 (2000年〜)
これまでの研究の延長として、
1)南部北上帯縁辺部の古生界層序と古生代付加体の地質構造、
2)日本列島のシルル紀石灰岩類の層序、岩相、古生物相、
を継続しています。また、
3)石灰質微生物岩や温泉トラバーチンの構造と生成環境、
にも興味をもっています。
こうした地質学プロパーの研究に加えて、地質学に限らず、地学的な時空スケールの観点を学校教育や生涯学習の場で普及させることを目的にして、
4)身近な地学的素材(土壌、川砂、泥水など)を使った自然環境教育教材の開発、
5)社会教育施設周辺での地学観察活動の実地ルートの開発、
6)理科総合的視点からの炭酸塩の教材化、
7)仙台周辺の丘陵〜台地の地形・地質学的特性と里山環境の保全、
などにも、研究室の学生とともに積極的に取り組んでいます。 |
担当授業科目 |
学部では、理科教育専攻と自然環境専攻の各専門科目、学校教員養成課程小学校教科専門科目、および基礎教育科目を担当(分担)しています。授業は、地学の基本的領域である堆積学、層序学、地史学などについて解説するとともに、できるかぎり野外での実地観察や実習などの体験を多く含んだ内容としています。
また大学院では、理科教育専修と環境教育実践専修の一部(分担)を担当しています。
学部
理科教育専攻専門: 地学講義IA、地学実験I、地学実験II
自然環境専攻専門: 地域自然誌、自然環境講義D、生命地球科学実験B、地球環境実験、地球環境実習、野外科学研究法
小学校教科専門: 理科d・理科e
基礎教育: 自然科学基礎C、ゼミナール
大学院
理科教育専修: 地学特論A、地学特別実習、臨床教育研究
環境教育実践専修: 地球環境教材特論 |
連絡先 |
[電話番号] 022-214-3419
[FAX番号] 022-211-5794
[E-mail] t-kawa@staff.miyakyo-u.ac.jp |
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