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高田 淑子 Toshiko TAKATA(惑星科学研究室)
研究内容
 惑星科学研究室では、次世代の子供達を教育できる人材育成をめざし、特に天文分野の新しい教育方法・教材の研究を行っています。学校での天文教育は、夜間に観察できる現象を昼間の授業で子供達に教えなければならない宿命があり、これらをいかに克服するかが重要な課題となっています。そこで、授業(教室)で行える宇宙の実験を提案しています。また、近年、増加するIT機器の利用方法も気になるところです。如何に、IT機器を子供達が有益に利用できるかは、教師の力量にもよります。そこで、惑星科学研究室では、インターネット天文台を構築して、インターネットの先の遠隔から望遠鏡を操作して星空を観察するプログラムの開発を行っています。現在は、宮城県・仙台市内、インド日本人学校などで、活用し始めています。また、天文教育に関わる情報交流のため、現役の教員や公共職員有志と、「星空観察ネット勉強会」を作り、情報交換をしています。詳細は、星空観察ネットの広場(http://www.hosizora.miyakyo-u.ac.jp/)をご覧下さい。
 また、私たちは、地球を始め惑星・衛星の形成や進化に興味を持っています。地球や惑星の進化の過程で、天体どうしの衝突は、その後の惑星表層環境の変遷を決める重要なプロセスであったと考えられます。そこで、数値シミュレーションなどにより、天体衝突のメカニクスの解明を行っています。また、探査機に搭載された分光カメラなどの衛星画像解析などから、惑星や衛星の表層の地形・地質を把握し、表層進化を紐解く研究もしています。特に、月は、地球の衛星であり、地上からも詳細に観察できることから、天体望遠鏡を用いた連続分光撮像に挑戦し、30―40億年前に起きていた月の火成活動を紐解く研究もしています。また、天体衝突の数値シミュレーションコードは、その他の高エネルギーを解放する現象―たとえば、火山爆発などへも応用したいと考えています。
論文など
1. 宮城教育大学インターネット天文台の活用事例、2003、高田淑子、中堤康友、池田尚人、長島康雄、伊藤芳春、林美香、吉田和剛、松下真人、斉藤正晴、天文月報、36.
2. 地球史における衝突現象, 2002, 高田淑子, 日本惑星科学会誌, 11, 29-34.
3. Compositional variation of mare on farside of the moon and its implication for the impact tectonics of the South-pole Aitken basin, 2002, Takata, T. and S. Hori, Proc. Lunar Planet. Sci. Conf., 33.
4. クレーターを作ろう、2000, 高田淑子、須田敏典、小山裕幸、西川洋平、小島志穂、天文教育、45,4-7.
5. 月の多重リングクレーターと海盆のテクトニクス:海の溶岩流出と大型クレーター盆地の構造, 1998, 高田淑子, 日本惑星科学会誌, 7, 192-196.
6. Impact of comet Shoemaker-Levy 9-Size, origin, and plumes -Comparison of numerical analysis with observations, 1997, Takata, T. and T. J. Ahrens, Icarus, 125, 317-330.
授業担当
地学講義IA、自然環境講義D:
まず、天文の分野の基礎的なことを学びます。高校の地学I,IIを習得してきた学生は少ないので、これらの範囲も含めて勉強します。
地学講義II、地圏科学:
地球や惑星を理解すること、また、それらを如何に物理的モデルとして取り扱うかの基礎を勉強します。
地学実験I、自然環境実験D:
眼視や天体望遠鏡を用いた天体観測など、惑星科学関連の実験を担当します。
地学実験II、地球環境実験:
地学実験Iを習得した学生に対してより高度な惑星科学関連の実験を担当します。
地球環境演習:
地圏科学と伴わせて、問題演習に当たります。
経歴
名古屋大学理学部卒業
カリフォルニア工科大学惑星科学大学院修了
科学技術特別研究員、学術振興会特別研究員
連絡先
[電話番号] 022-214-3415    
[FAX番号] 022-211-5794
[WWW] http://www.miyakyo-u.ac.jp/rika/toshiko/homepage.html
 
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Miyagi University of Education.